【個人を守れ!】
コンプライアンスという言葉が一般化してきたこのごろ。 個人情報保護法に始まり、ネットが普及してからというもの、 個人を守るためのルールが強化されてきている。 中にはやりすぎでは?というものも存在するが、基本的な方向としてはそこはちゃんとしたいというのが筆者の考え方だ。
でも、「個人を守る」という風潮が行き過ぎるケースも出てきている。
運動会の騒音だ。
最近はかけっこのスタート時に鳴らすピストルがうるさいと学校に苦情を出す家が多いのだという。 そのために「電子ピストル」なるものが販売され、爆発的に売れているそうだ。
ここまで読んだあなた。
まあそうだよねと思ったか、
世も末だなと思ったか。
いろんな事情があるにしろ、おそらくその場所に先にいたのは学校のほう。
後からノコノコ引っ越してきて、学校行事である運動会を「うるさい」とはずうずうしいにもほどがある。世も末だ。
【子どもと騒音問題】
千葉県の市川市では新しくできる保育園が「うるさくなる」という理由で地元住民の反対にあい、建設を断念したという。
保育園が足りず、「保育園落ちた日本死ね」というツイートが話題になったが、その政治的問題の一方で現場ではこんなことが起きてるんだ。
確かに保育園の騒音レベルはなかなかのものらしく、これは隣に住んでみないとなんとも言えないが、ノイローゼになるレベルのものらしい。
特に知らない子供の騒ぎ声にイラっとくる人は多いのではないか。 筆者もそう。公共の場で子供が「キーーーーーーーーーー!」なんて金切り声をあげるとぶっとばしたくなる。
まあ、それを平然と見てる親に対する怒りが70%だけどね。
※「子供は騒ぐ生き物だ」という論争はまた別の機会に話そうか。
でもこれは日常的騒音問題の議論であって、年に一度の運動会のピストルうるせーとはわけが違う。
筆者も学生の頃、大学祭の音がうるさいと苦情が入り、 「こっちはここの地で120年の歴史があるんだよ。あとから引っ越してきたくせに。年に一度の学祭なんてもともと分かってる話じゃん。やなら出てけよ。苦情ってなんだよ」って内心思った。 なので翌年の学祭の時は大学の周り2000件の家にビラをポスティングし、何とか地元住民の方々にご理解をいただけたが、自分さえよきゃいいんだなーってなんか悲しくなった。
【甘やかしすぎ?】
個人を守るのは今の時代必要なことだが、そこを勘違いし、何かの権利だと思っている輩が多いのは悲しいことだ。 結局のところ、
「ネットが発達」→「情報を守る必要」→「コミュニケーションが不足」→「苦情」なんて方向に向かうんだろな。 顔を見て話すことができないやつが苦情を付けるのが昔からある話。 そういうのを増長させないために、ピストルの音は 「年に一度の昼間の数時間に行われる行事」というのを理解してもらうための説明が必要だということか。
…学校がツイートすれば??
「ピストル鳴らす5秒前なう。心の準備を」
みたいな(笑)