市川海老蔵の奥さん、小林麻央が乳がんで闘病中という報道のなかで、
「報道陣のデリカシーがなさすぎる!」という声が相次いだ。
マスコミがとても気になる内容なのは理解できるが、市川海老蔵に対しての質問が非常に雑であった。
小林麻央のがんが進行しているという海老蔵の発表に対し、マスコミ側が「ステージは?ステージは?」などと連発。
悲劇の事実さえわかれば後のことなんかどうでもいいです的な態度。
【災害報道でも】
同じようなことは熊本地震のときもあって、被災者が報道陣に対して「見せ物じゃねえぞ!」怒鳴りつけるシーンは記憶に新しい。
何社ものマスコミが寄ってたかってカメラを回し、絵さえ取れれば用済み、みたいな感じだったんだろう。
NHKが地震後の熊本益城町を歩いて中継した際、「えー塀が傾いています。えー瓦が落ちて散乱してます。窓が割れています。」なんて画面を見れば分かるようなことを延々と続け、ツイッターでも結構ひどいと言われていた。筆者も「さすがにこれはひどい」なんて思ったものだ。
避難所の被災者に対し「どんな揺れでした?」
(そもそも大地震が起きた時に、どんな揺れかなんて必要な質問??)
なんて質問をして、被災者にお見舞いの言葉もなくさっさとその場を去ってしまうそうだ。
そしてその後、支援物資などの必要な情報は全く収集せず、
「絵にならない事」「目の前の悲劇」以外は目もくれない報道が増えてきている。
マスコミが素人並の取材力で、実況や質問が小学生みたいだ、と叩かれるありさまだ。
【そして今回】
話を戻そう。
小林麻央と言えば、恋のから騒ぎから一躍有名になったアナウンサー。
市川海老蔵と知り合ったきっかけは「ニュースゼロ」のインタビューだった。
派手な女性遍歴で知られる海老蔵も、今は病気と闘う小林麻央、そして家族、また近隣住民に対しても、最大限の気遣いをしているようだ。
筆者も昔、いとこを乳がんで亡くしている。
その時も家族を含め、相当な辛い思いをした。
あの状態でマスコミの相手をすることなど到底無理なのだ。
どんなに有名人であろうと、病気の辛さは一般人と全く変わらない。
ブログでは前向きな発言をしている小林麻央だが、その心境は相当辛いはず。
災害報道や病気報道に関しては、当事者に対しての配慮がもっとあってもいい。
「視聴率のため」なんていう意識を超え、
例えば取材を2社に抑えて(独占取材は偏った報道が生まれる可能性があるため)
各マスコミに情報を共有し合う…。
そのくらいの素晴らしいコンビネーションは
情報収集の早いマスコミならきっとできるはずだ。