ミスターパーフェクトよ永遠に!

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登場人物

★まつやかづら(松屋 一裸):通称まっつー。

当時36歳 基本はオネエ言葉。とってもいい人なのだが、その正義感の強さゆえにキレやすいため彼女ができない。

075755 ★キヨP

神奈川県川崎店店長。当時42歳。野口五郎に似た、わりとハンサム店長。ギターを弾かせたらなかなかのものだ。基本的にはまじめ。よくしゃべりはするが、大声は出さないタイプ。

141103 ★銀星堂CD店長

美味しんぼに出ていた富井副部長のようなキャラ。

だいたい誰かを甲高い声で怒鳴っている。

 119632 ★銀星堂CD店員女子(C女)

顔は可愛いが、めちゃめちゃ気が強い女子。

 

伝説の楽器店、銀星堂ポックリン川崎店は毎日の営業終了後、その日の売上げ金を数えてレジから出金し、1階にあるCD部門の社員に渡してから帰ることになっている。

その後CDの売り上げとまとめて銀行に入金するというルールなのだ。

【とある日の夜9時】

いつものように無事に営業を終えたポックリンの面々は

閉店後のお客さんのいない静まり返った店内を歩いて階段を下り、

1階のCD売り場のレジに向かった。その日のメンバーはまっつーとバイト君が2名。

と、突然CDのレジにいた女の子(以後C女)が前フリもなく怒り出したのだ。

C女「ちょっとぉー!ポックリンいい加減にしてくださいよぉーっ!!」

いきなりの事なので何が何だか訳が分からない。

でも何かやらかしてしまったのか?まっつーは不安そうに尋ねた。

ま「えー?ウチまた何か、、間違えた―?」←(この「、、」がまっつー独特の間なのである)

C女「何か間違えたぁ?じゃないですよ!この前も入金金額と伝票が違ってたじゃないですか!あたしが店長に怒られたんですからね!!」

そう。

1階のCDの店長というのが、美味しんぼに出ていた富井副部長のようなキャラなのだ。

C女はその日の朝、富井っぽいCD店長に

「コラーーーーーーーーーーーーー!

またポックリンの入金違ってたじゃねーかー!

もっとちゃんと確認しろーーーーーーー!」

と頭ごなしに怒鳴られて、

「なんであたしが怒られんのよっ!!」

と更衣室のロッカーを蹴りまくったとかそうでないとか。

で、その矛先がまっつーに向いたわけだ。

まあ、とはいっても入金間違えたポックリンが100%悪いのには違いないのだが。

C女は怒りが収まらず、マシンガンのようにまっつーにたたみかけた。

C女「だいたいポックリン普段からテキトーすぎるんですよ!

この前だって%’#&#%#’’’$’#’’”’#”!’’**+?”’’&%$#”!”#%$#’&%$”’’%&’#”’#!”$%&%’#&#%#’’’$’#’’”’#”!’’**+?”’’&%$#”!”#%$#’&%$”’’%&’#”’#!”$%%’#&#%#’’’$’#’’”’#”!’’**+?”’’&%$#”!”#%$#’&%$”’’%&’#”’#!”$%%’#&#%#’’’$’#’’”’#”!’’**+?”’’&%$#”!”#%$#’&%$”’’%&’#”’#!”$%%’#&#%#’’’$’#’’”’#”!’’**+?”’’&%$#”!”#%$#’&%$”’’%&’#”’#!”$%!!!!」

今回と全く関係のない積年の恨みまで爆発する始末。

もともとこっちが悪いだけにまっつーは何も言えず、苦虫をかみつぶしたような顔で黙っておとな~しく聞いていた。

しかし、どうしてもこの一方的な攻撃に堪忍ならなかったのか、

ま「今度間違えたら(頭を人差し指で指しながら)

、、ボウズになってやるよっ!!!」

と、強烈な捨て台詞を吐いてその場を去っていく。

するとその背後から

C女「ポックリン全員で坊主になってください。」

と返り討ちの一言。

まっつーはその言葉を無視し、出口にあるタイムカードを打つ。

ま「あーつまんねーなー。帰ろ帰ろ―――」

とぼやきながら3人分のタイムカードを差し込む。こんな状況なのにやはりまめだ。

バイト君2人はC女の敵ではなので、その後「すみませんね」的な話をしていたのだろう。

なかなか出てこないバイト君2人に対して、まっつーはかろうじて怒りを抑えた声で

ま「帰るよぉーーーーーーーーーーーーーー!」

ど叫んだ。

はいはいはいはい、と出てきた2人を見て、まっつーは外に向かった。

そして速足で歩きながら、いきなり出口にある非常扉(鉄製)に渾身のパンチをくらわせたのだ。

「ふぁっく!!!!」

バコーーーーーーーーーーーーーン!!!

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それは「叫び声のファック」ではなく、

腹の底から響くような、「本当にいい発音のファック」だったそうな。

あぜんとする2人をよそに、まっつーはどんどん川崎駅に向かって歩く。

ワンブロックほど歩いた頃だろうか。

背後から甲高い叫び声が。

「コラーーーーーーーーーーーーー!

まつやーーーーーーーーーーーーー!

待てーーーーーーーーーーーー!」

何とさっきの出口近くでタバコを吸っていた、富井っぽいCD店長が追いかけてくるではないか。

CD店長はまっつーに追いつくと胸ぐらをグイとつかんで

「なんなんだよう!今の態度はぁぁ!!」

…まっつーにしてみたらこれほどついてない日もそうめったにないだろう。

「つかまれた胸ぐら以外は糸が切れたあやつり人形」のような状態になって

ま「なぁぁんすかぁぁぁ?

挑発には、、乗らないっすよぉーー」

やばいやばいやばい、とバイト君2人が止めに入る。

「まあまあまあ、家に帰って女子バレーのワールドカップ見て寝ましょうよ」

斬新な仲裁方法だが、それでもその場はなんとかおさまったらしい。

傷害事件にならなくって何よりだった。

【そして翌日】

12時からの出勤(遅番)でまっつーはやってきた。手には包帯を巻いている。

出勤するなりまっつーは僕のところにすすっとやってきてしゃべり始めた。

「ねえねえ聞いてよー。手が痛いんだよー。ゆうわくだよー」

ゆうべの出来事は朝番のバイト君から聞いていて、全てを知っていた。

そりゃそうだろ。鉄の扉殴っちゃったんだから。

それでも僕はしらじらしく

「どおしたんですかぁぁ?!」

なんて聞いてみたりして。でへ。

【衝撃の真実】

そして…後から分かったことだが、

この一大事件の入金ミスはもともと、ポックリンの店長・キヨピーが間違えたものだった。

金額を間違えて入金して、知らずに帰っていったのだ。

まっつーは何にも悪くないのに、ただただ通りがかりにヌレギヌを着させられただけだったのだ。

当のキヨピーは裏でそんな大事件がおきたとはつゆ知らず、今日も最高にさわやかな笑顔でまっつーに話しかけるのだった。

「いやーーまつやくん。

ボクは、カンペキだからさっっ♪」

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【バックナンバー】

序章

第1話

第2話

第3話

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