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ケースケの30代転職体験記(1) 正社員から転職しようと思ったきっかけ
ケースケの30代転職体験記(1)
正社員から転職しようと思ったきっかけ
憧れの大企業の正社員の道!!
ケースケは悩んでいた。
せっかく新卒で入った「正社員」のポジションを捨てるかどうか。
憧れの会社に入ったものの、会社のブランドとそこに働いている人間の質と言うのは一致しないんだと言うことを、ケースケはこの会社に入って嫌というほど知ることになるのだ。
その会社の名前は超一流。
世界でも知らない人はいないほどの大企業だ。
ケースケが卒業旅行でアメリカに行った時、現地の人に「なんの旅行なの?」と聞かれ
「卒業旅行です。4月から社会人です!」と答えたあと、
「どこの会社に入ったの?」という質問に
世界でも通用する会社名を答えたことに、本当に嬉しくなったのを覚えている。
4月から頑張って働くぞ!と誓ったケースケは、新入社員研修も頑張って受け、同期のメンバーともちゃんとコミュニケーションをとり、明るいバラ色の未来が見えていた。
しかし…
そんなケースケの夢見ていたバラ色の未来は、営業部に配属されてあっけなく崩れ去ることになる。
部下は上司を選べない
なんと、配属先の営業部の上司がヘボ人間だったのだ。
部下の仕事スケジュールが把握できず、目の前で起こる新しい仕事をそのまま部下に振るだけ。
つまり、ケースケが休みの日でも平気で携帯に連絡が入る。
まるで福山雅治の「Hello」の世界。25時の電話のベル、土曜日の仕事〜♫であった。
何よりも辛かったのは「自分の都合で休めないこと」だ。
上司が前の夜「明日お前休みな」と言ってくるので、友達との予定も立てられないし、旅行なんて行けやしない。
(そんな休みの日でもほぼ、急な呼び出しがあるんだけど)
仕事は大事だけど、ここまで自分の人生を犠牲にする必要があるのだろうか?
そんな疑問がケースケの頭の中をぐるぐるとよぎった。
辛いのは休みのことだけじゃない
定時は18時なのに、すぐに帰れるような空気など微塵もない。
たまに用事があって帰ろうとすると「売れてもいないくせに帰るつもりか!」と言うありがたいお言葉。
会社に残っていても特にやることはなく、顧客台帳を眺めながら時間を潰すだけ。
その時間から営業活動ができるわけでもない。
ひどい時はノートPCにインストールされているゲームをやっている有様。
夜9時ごろになって、そのヘボ上司はしれっと帰るのだ。
それでその部署全体は解放される。
仕事の日も休日も、プライベートのない生活。
そんなことをしているうちに、学生時代の友達ともだんだん疎遠になった。
いつしかお誘いの連絡も来なくなってしまった。
ケースケが考えたこと
・正社員で頑張っていればいつか良いことある。正社員になりたくてもなれない人はたくさんいる
・でも、プライベートが全くない人生なんて、意味があるのだろうか?
・転職するにしても、今より確実に条件が悪くなる
こんな自問自答がグルグルと渦を巻き、悶々とした人生を過ごすことになる。
「人生で一番大事なものは何か?」
って聞かれて、お金なのか、家族なのか、やりがいなのか、出世なのかは人によって違う。
でも、仕事をしないとお金は得られない。お金がなければ生活ができない。
人はみんな、このたった一つの大きな壁に阻まれて悩んでいるんだろうなって。
ケースケはそんなことを考えていた。
こんな会社、辞めてやる
そうして、我慢に我慢を重ねたケースケがついにキレたのは、とある訪問先を訪ねたときのこと。
その訪問先は地方の山の中にあり、携帯の電波が非常に悪い場所。
そのため連絡が取りにくい状況だったのだ。
タイミング悪く、例の上司から連絡が何度も入っていたようだが、電波が悪いためケースケは連絡に気づくことはできない。
そしてやっと繋がった瞬間、
「馬鹿野郎!わざと連絡取れないようにしやがって!!」
その日、ケースケは会社に戻ることはなかった。
こんな会社、辞めてやる
そう決意したのだ。
自信を持って人に言える会社だったのに。
そんな自分にも誇りを持っていたのに。
自分が一人の人間として扱われていないことに、ケースケは絶望した。
「会社って名前じゃないんだ」
そこからケースケは転職サイトを片っ端からネット検索した。
有名な転職サイトは、さすがにケースケも知っている。
・
リクナビNEXT
・
リクルートエージェント
・
パソナキャリア
・
マイナビエージェント
転職サイトに登録し、仕事を探している中でケースケが思ったのは、
「リクルートエージェントは転職の最初に登録しないほうがいい」
ということ。
ケースケはネット関係の仕事に興味があったので、その方面の業種を片っ端からあたってみた。
ところが…。
応募するところ全部から
「慎重な選考の結果、まことに残念ながら今回は採用を見送らせていただくことになりました。」
のメールが来るばかり。
昔と違って履歴書を1社1社手書きでやらなくてもいいのでだいぶ楽にはなったが、いったい何枚のエントリーシートが闇に消えていったんだろう。
30代という年齢で機械的に書類も見もせず落としてるんじゃないの??なんて考えたりもしたものだった。
20社落ちてしまったあなたに贈る言葉はこちら
そんなことをやっていくうちに気づいたこと
ケースケには「大企業の新卒正社員」という以外、特段立派なキャリアがあるわけではなかった。
その中でやってきた
「自分のできること」をしっかり見せなければいけない
ということに気づく。
もともとケースケは自己アピールが苦手な方なので、まずはここを徹底的に見直してみよう!
そう思うと何か次の道の一歩が開けた気がした。
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